間違いなく、この映画が面白いのはロック界を知っている人のみなのではないかな。真っ黒なアルバムジャケットとか、11までツマミがあるアンプとか。熱狂するファンの裏側で内情は…という意味ではサッカーとそっくりです。例えば家から一歩も出ないで質素倹約してるのに、グランドではカンフーキックまでかます暴れん坊のエリック・カントナ、そんな元の事実を知っているからそれをパロディにすると笑えるのと同じ。ロックバンドの可笑しな内情という話だもの。ロックバンドへの精通度合いに比例して面白いのだと言えそうです。
でもイギリスの貧しいイーストロンドンから出たって出身者のこのバンド。この映画の人の乗りは間違いなくサッカー狂と被る、死んでも笑ってる特有の英国文化の香りですよ。いゃ、だからそれも知ってないとそうは思えない訳で…!同地区からアイアン・メイデンなんかが実際に出ているからこの話も成り立つんだろうなと思います。