![ラストエンペラー [Blu-ray]](https://m.media-amazon.com/images/I/51OSTtKxXiL.__AC_SX300_SY300_QL70_ML2_.jpg)
![ラストエンペラー [Blu-ray]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/81HnDlv-igL._AC_UL160_SR160,160_.jpg)
![ラストエンペラー<4Kリマスター版> [Blu-ray]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/81mKCB30neL._AC_UL160_SR160,160_.jpg)
![ラストエンペラー コレクターズ・エディション(初回生産限定) [Blu-ray]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/91w4C8EpoAL._AC_UL160_SR160,160_.jpg)
![Merry Christmas Mr. Lawrence [Blu-ray]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/71UQ4jzzSIL._AC_UL160_SR160,160_.jpg)
![さらば、わが愛／覇王別姫 4K修復版Blu-ray [Blu-ray]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/91jZ6cvpg0L._AC_UL160_SR160,160_.jpg)
2023年3月に亡くなった坂本龍一さんを偲びたくなり、3回目となる本作の視聴をした。
初視聴は映画館まで足を運んだが、実は2回目に見た時の方が思い出深い。
当時、中国人を家庭教師に雇い中国語を習っていたのだが、彼はS君という瀋陽出身の留学生であった。
S君に「ラストエンペラーという映画見た事ある？」と聞いたらどういう映画かと尋ねてきたので「溥儀(フギ)を主人公にした映画」と答えると、はてなという顔つき。
追って説明していくと「呵、愛新覚羅 溥儀(アイシンギョロ プーイー)！」と言い破顔した。なるほどプーイーねと、ミニ中国語講座のような雰囲気の中、一緒にこの作品を見始めた。
S君によると欧米的な創作がかなりなされているが、大作映画という感じがしてなかなか面白かったそう。
一般の中国人にはそれほど伝わっていない上海租界や文化大革命時代に溥儀がどういう生活だったかも映像化されていたのは興味深かったようだ。
さらに故宮でこれほどの撮影がなされた事にいたく驚いていた事が思い出される。
確かに考えてみるともし今、故宮で同じ規模のロケをしようとしても許可されないだろうと思う。その一点だけでも本作は価値の高い贅沢な作品であると評価できるのではないだろうか。
3回目の視聴となる今回感じた事は、やはりキャスティングが素晴らしいということだ。
主演のジョン・ローンは当時としては珍しい二枚目のアジア系ハリウッド俳優であり、単なる二枚目を売り物にしただけの俳優でないことは、本作において青年期から老年期まで同一人物を違和感なく演じ切った事でもよく分かる。
故ピーター・オトゥール、この名優はアラビアのロレンスで有名な人であるが、本作においても誠実だが一癖ある英国紳士そのものを演じた成熟した演技力には舌を巻くばかりだ。
そして、故坂本龍一であるが、この人は現実にはかなりの戦争忌避者であったはずだが、本作においては全くその逆の人物である甘粕正彦を見事に演じ、役者としても非凡な才能であったことをあらためて感じた。
何より彼の楽曲が本作をアカデミー賞9部門受賞の名作へと押し上げる一助となったことは、日本人として初めてアカデミー作曲賞を受賞した快挙が証明している。
さて、S君に話を戻すと、実は彼は溥儀と同じ満州族だと映画を見終わってから教えてくれた。
主人公の溥儀とは中国を舞台に満州人というアイデンティティをバックボーンにし、皇帝という地位や日本人に翻弄された人物だ。その溥儀を描いた作品を中国から来た満州族の青年と日本人の私が日本で一緒に見たのは何とも不思議な縁に感じる。本作は私にとってそういう一期一会の思い出の詰まった作品でもある。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
メーカーによる説明
|
|
|
|
|
|
|
|---|---|---|---|---|---|---|
| ラストエンペラー [Blu-ray] | シェルタリング・スカイ [Blu-ray] | 愛人/ラマン [Blu-ray] | 黒い牡牛 [Blu-ray] | ストップ・メイキング・センス [Blu-ray] | 悪い男 [Blu-ray] | |
|
|
|
|
|
|
||
| カスタマーレビュー | 164
| 5
| 43
| 11
| 33
| 4
|
| 価格 | — | ￥5,980 | — | — | — | — |
| 形態 | Blu-ray | Blu-ray | Blu-ray | Blu-ray | Blu-ray | Blu-ray |
| 商品説明 | 1987年アカデミー賞、作品賞含む9部門受賞。ベルナルド・ベルトルッチ監督が清朝最後の皇帝、溥儀の人生を壮大なスケールで描く。 | 『ラストタンゴ・イン・パリ』『ラストエンペラー』の巨匠ベルナルド・ベルトルッチ監督が、作家ポール・ボウルズの代表作をエロスと詩情豊かに映像化。音楽に坂本龍一。 | マルグリット・デュラスのベストセラーとなった自伝的小説を映画化。15歳のフランス人少女と中国人青年の秘められた愛を描く。監督は巨匠ジャン=ジャック・アノー。 | アカデミー原作賞受賞・各界挙げて激賞の珠玉巨篇。少年と猛牛の愛・勇気・感動の物語。赤狩りでハリウッドを追われた名脚本家ダルトン・トランボが偽名で原案を執筆。 | 日本でも80年代ミニシアター文化の火付け役となり、空前のヒットを記録。『羊たちの沈黙』ジョナサン・デミ監督作。 | キム・ギドク監督が、激しく、かつ倒錯した男女の愛憎を描いた衝撃の問題作。 |
イメージ付きのレビュー
スペクタクル映画でも存在感のあるジョン・ローン
まだCGのない昭和後期に公開され数千名のエキストラを起用した即位式シーンは全て実写。この場面だけでも一見の価値ありです。“特別版”の映像特典には期待しましたが俳優インタビューがなく残念。【本編収録】◆劇場公開版(163分)◆オリジナル全長版(218分)◆日本語吹替版(141分)【映像特典】◆制作側(衣装・編集・撮影・美術)のメイキング◆音楽担当デヴィット・バーンインタビュー◆イアン・ブルマ中国の動乱期を語る◆オリジナル版&日本版予告編とにかく音楽が美しい。映像と音楽が調和していて、西太后や宦官、カビ臭そうな紫禁城、戦犯収容所などなかなか薄気味悪いアイテムが並んでも観るに耐えられるのは音楽の力が大きいと思います。映像特典でデイビッド・バーンが語っていますが、予想に反して東洋人の坂本龍一がオーケストラを使った曲を、ロックスターのバーンがアジア風の曲を作曲したのは興味深いエピソードです。主演ジョン・ローンは高い演技力の持ち主です。特に晩年の溥儀を巧みな表現力で演じています。確か天津で歌うシーンは当初ピアノを弾く予定だったのを、自分の指はゴツゴツしていて皇帝らしくないと言って歌うことを提案し監督に採用されたはず。全身全霊で臨んだ役だったに違いありません。この年アカデミー主演男優賞を受賞したのは『危険な情事』のマイケル・ダグラス。ジョン・ローンはノミネートすらされませんでした。ハリウッドにおけるアジア系俳優の地位向上を願わずにいられません。
