スーパーあずさのブルーレイですので、収録時間が長めでよいです
ただし、欲を言えば振り子の音や作動案内などをしてくれれば、なお良かったです
並走する中央道の笹子トンネル事故地点なども紹介してくれれば、鉄道側の視点で高速道路なども把握できてよかったと思います
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E351系特急スーパーあずさ(松本~新宿) [Blu-ray]
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フォーマット | ワイドスクリーン |
コントリビュータ | 鉄道DVD・BD |
稼働時間 | 2 時間 59 分 |
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商品の説明
振り子式電車による迫力の傾斜展望。
1994年12月、JR東日本初の振り子式電車としてデビューしたE351系。
軽量かつ低重心な車体を傾けることでカーブでの高速走行を可能にし、
ビジネス・レジャー客の高速輸送に貢献した革新的車両である。
本作はそのスーパーあずさの運転室展望、車両紹介、走行シーンを収録。
振り子式特有の画面ごと傾斜するような運転室展望は必見である。
台風一過の透き通った青空の下、はるかに見える深緑の稜線を追いかけながら、終点新宿へとひた走る。
ナレーション:宮崎珠子
コメンタリー:松本隆 千明秀一郎
展望撮影:2017年8月9日6時51分松本発 特急スーパーあずさ4号 4M列車
【おことわり】
※一部区間において前面ガラスの反射、虫等の付着、路面の影響による振動があります。
JR東日本商品化許諾済商品
登録情報
- アスペクト比 : 1.78:1
- 製品サイズ : 25 x 2.2 x 18 cm; 60 g
- EAN : 4988004790294
- メディア形式 : ワイドスクリーン
- 時間 : 2 時間 59 分
- 発売日 : 2017/11/15
- 出演 : 鉄道DVD・BD
- 販売元 : 株式会社テイチクエンタテインメント(DVD)
- ASIN : B075TPGNCN
- 原産国 : 日本
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 96,447位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 349位ブルーレイ ホビー・実用
- - 1,860位ホビー・実用 (DVD)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年12月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2017年11月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今回も画面は綺麗なのですがサイズの大きなテレビで見ると何となくキメの粗さを感じます。それからもう一つ時間の選択に疑問を覚えます。「特急ひたち」のときは9時45分発で進行方向も北へ向かうのでビデオ撮りにも好条件でしたが「スーパーあずさ」は朝6時51分発、また「特急しらゆき」の時は16時24分発で共に太陽が低い位置にあり影が長く伸びてビデオ撮りには大変厳しい時間帯である事です。(出来ればもっと条件の良い時間帯を選択して欲しかったです)
それから皮肉な事ですが八王子を過ぎてから前を走る電車の本数も増えて走行速度が落ちるにつれて画面が安定して観やすくなった様に感じました。
今回もビデオのビットレートを調べてみましたので参考にしてください。
高運転台の展望ビデオについて
「E351系特急スーパーあずさ」(テイチク)本編―――――――--18,788Kbps
―――――――――――――――――車両紹介――――――15,453Kbps
―――――――――――――――――走行シーン――――----13,116Kbps
「E657系特急ひたち」(テイチク)―――――――――――――-19,645Kbps
「特急しらゆき」(テイチク)――――――――――――――――44,796Kbps
「381系特急きのさき」(テラプロ)―――――――――――――-38,266Kbps
「485系特急雷鳥」(テラプロ)――――――――――――――--25,921Kbps
「485系特急北越」(テラプロ)――――――――――――――--26,959Kbps
「485系特急にちりん」(ビコム)――――――――――――――28,031Kbps
「特急ゆふいんの森3号」(ビコム)――――――――――――--28,031Kbps
「ありがとう485系 臨時快速」(ビコム)―――――――――----31,161Kbps
「L特急やくも」(ビコム)――――――――――――――――---24,905Kbps
「485系L特急雷鳥」(ビコム)――――――――――――――--30,117Kbps
「E259系NEX特急成田エクスプレス」(ビコム)――――――----24,900Kbps
「しらゆき」は高ビットレートですがもう少し早い時間帯であれば星の数も増えたでしょう。
「あずさ」と「ひたち」はビットレートが低すぎです。メモリーが足りなくなるのを恐れて画質を抑えて撮っているとしか思えません。
それから皮肉な事ですが八王子を過ぎてから前を走る電車の本数も増えて走行速度が落ちるにつれて画面が安定して観やすくなった様に感じました。
今回もビデオのビットレートを調べてみましたので参考にしてください。
高運転台の展望ビデオについて
「E351系特急スーパーあずさ」(テイチク)本編―――――――--18,788Kbps
―――――――――――――――――車両紹介――――――15,453Kbps
―――――――――――――――――走行シーン――――----13,116Kbps
「E657系特急ひたち」(テイチク)―――――――――――――-19,645Kbps
「特急しらゆき」(テイチク)――――――――――――――――44,796Kbps
「381系特急きのさき」(テラプロ)―――――――――――――-38,266Kbps
「485系特急雷鳥」(テラプロ)――――――――――――――--25,921Kbps
「485系特急北越」(テラプロ)――――――――――――――--26,959Kbps
「485系特急にちりん」(ビコム)――――――――――――――28,031Kbps
「特急ゆふいんの森3号」(ビコム)――――――――――――--28,031Kbps
「ありがとう485系 臨時快速」(ビコム)―――――――――----31,161Kbps
「L特急やくも」(ビコム)――――――――――――――――---24,905Kbps
「485系L特急雷鳥」(ビコム)――――――――――――――--30,117Kbps
「E259系NEX特急成田エクスプレス」(ビコム)――――――----24,900Kbps
「しらゆき」は高ビットレートですがもう少し早い時間帯であれば星の数も増えたでしょう。
「あずさ」と「ひたち」はビットレートが低すぎです。メモリーが足りなくなるのを恐れて画質を抑えて撮っているとしか思えません。
2018年7月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
上りのスーパーあずさ号の前面展望です。
画面はきれいで、さすがブルーレイと感心致しました。
ただ、難点が多いです。まず画面の縦揺れです。岡谷駅を過ぎたあたりから縦に大きく画面が暫く揺れ続けます。
暫くすると収まりますが、これが立川を過ぎたあたりでも見られます。乗り物酔いに弱い人は酔ってしまうと思います。
最近のテイチクさんに共通な画面のチラつきがあります。左右に流れる景色がチラつき、気になる人は目が疲れてしまうかもしれません。
特にビコムさんの映像と比べると一目瞭然です。
素材の列車が良いだけに惜しい作品です。
画面はきれいで、さすがブルーレイと感心致しました。
ただ、難点が多いです。まず画面の縦揺れです。岡谷駅を過ぎたあたりから縦に大きく画面が暫く揺れ続けます。
暫くすると収まりますが、これが立川を過ぎたあたりでも見られます。乗り物酔いに弱い人は酔ってしまうと思います。
最近のテイチクさんに共通な画面のチラつきがあります。左右に流れる景色がチラつき、気になる人は目が疲れてしまうかもしれません。
特にビコムさんの映像と比べると一目瞭然です。
素材の列車が良いだけに惜しい作品です。
2017年11月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
過去のテイチク作品は画面の良さ、視聴側の視点に配慮した工夫等から定評があったが、前作品の上越線2から一転、画質の違和感のコメントがあったようにこの作品も同様にフレームレートの低さからくる動画のあらが否めません。DVD1枚収めの低価格設定で制作したのでしょうか?
本作は朝7時快晴時の撮影であり逆光気味を気にしてかコントラストの調整により肝心の景観が暗く沈んでしまっています。その影響で輝度の薄い箇所が真っ暗になっており、これは頂けません。
また画面の激しい揺れも気になるところです。過去の良作と比べたらこれは商品化するべきなのか検討したほうがよかったかも…。
注意歓呼なしは仕方ありませんが、画質やボカシの程度からみてもテイチクさんらしさがなかったですね。残念。
かといっても魅力の中央本線上り区間!そこまで観れない展望ではないので損はないですが、テンションは下がります…。
今一度過去の栄光作品を振り返ってテイチクさんらしい展望を再現してほしいものです。
本作は朝7時快晴時の撮影であり逆光気味を気にしてかコントラストの調整により肝心の景観が暗く沈んでしまっています。その影響で輝度の薄い箇所が真っ暗になっており、これは頂けません。
また画面の激しい揺れも気になるところです。過去の良作と比べたらこれは商品化するべきなのか検討したほうがよかったかも…。
注意歓呼なしは仕方ありませんが、画質やボカシの程度からみてもテイチクさんらしさがなかったですね。残念。
かといっても魅力の中央本線上り区間!そこまで観れない展望ではないので損はないですが、テンションは下がります…。
今一度過去の栄光作品を振り返ってテイチクさんらしい展望を再現してほしいものです。
2017年11月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今度出るビコム製の物に対して進行方向が反対の松本からなので発売したのでしょうが依然画質が悪いと言わざると得ないでしょう ピントが甘い感じです。 しかし車両の紹介編などは興味深い物があります (貫通路の連結作業が自動におこなわられるところすごいです) まだ全部見てないのですが一応の感想です
2017年12月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
画像はきれいだし、中央本線上り特急の臨場感も出ていて気に入ったのですが…ただひとつ気になるのは、撮影時にカメラの水平が取れてなくて画面が少し傾いていることです。致命的なミスではないですが、駅停車シーンなどでどうしても気になります。カメラの設置方法や設置に掛けられる時間等の制約があって、仕方が無いのでしょうけど。
2017年11月20日に日本でレビュー済み
鉄道会社の意向なので仕方ないがやっぱり乗務員の音声がないのはさみしい。クハでの撮影なのでモーター音もなくせっかくの高速運転も迫力にかける。
モハでの収録もして音声切り替えで好みで変えられるようにしてほしい。
乗務員の声がないことに関しては聞くところによると、ささいなミス(喚呼を言わなかった)などを鉄道会社にクレームをする人がいるらしい。現場の方のご好意でこういう作品があると思うのでクレームを絶対に入れないでもらいたい。
モハでの収録もして音声切り替えで好みで変えられるようにしてほしい。
乗務員の声がないことに関しては聞くところによると、ささいなミス(喚呼を言わなかった)などを鉄道会社にクレームをする人がいるらしい。現場の方のご好意でこういう作品があると思うのでクレームを絶対に入れないでもらいたい。
2023年10月1日に日本でレビュー済み
まずは本作品の映像だが、プログレうんぬんの前に、
・逆光と強すぎるコントラストで目が疲れ、
・逆光で窓の汚れは目立ち、
・カメラはぴょんぴょん跳ねて、カメラの上下の揺れは、小生の購入した作品の中で最大級であり、
・所々、ピントが甘くなり、コントラストが強いせいか、画像圧縮ノイズも目に付いてしまい、
映像としてはあまり評価していなかった。
ただ、山々は実によく見える。
さらに、ややズームアップしての撮影のため(スピード感は少なめだが)山々がアップでせまる大迫力の映像を楽しめる。
そうか、本作品の価値はここにあったのか・・・、と最近ようやく気がづいた。
(多分あれは富士山だと思うのだが、ぜひ山に名称テロップを入れて欲しい作品だ。)
印象が良くなると不思議なもので、逆光も、強すぎるコントラストも、窓の汚れも、ピントのズレも、画像圧縮ノイズも、許容範囲になってしまった。
カメラの上下の激しい揺れも、幼児になって、ふわふわドームで飛び跳ねながら視聴していると考えればいいか、と思っている。
(この作品など問題にならないぐらい酷い作品を視聴してしまったことも影響しているが・・・)
ちなみに、露出はフルオートで、カメラマンは運転室にいないはずなのだが、50:46 に、まるで手動で露出感度を切り替えて、すぐに元に戻したような、不自然な露出の変化がある・・・。
さて、ここからは「インターレース映像」と「プログレッシブ映像」との違いを概説したいが、分かりやすさを重視したため、必ずしも正確ではないことをご了承されたい。
最初に要点を述べると、ビコムさんのような従来型インターレース作品を見た直後に、テイチクさんやアネックさんのプログレ作品は見ないようにする、ということになる。(逆はOK)
「動画の原理」は「パラパラ漫画」である。
よって動きがスムーズに見えるためには、1秒間にある程度の枚数の絵が必要となる。
絵が少ないと、ぎこちない動きとなり、絵を多くしても、人間の目の能力を越える枚数の絵は無駄になるだけである。
この、1秒間に見せる絵の枚数をフレームレート(FPS = fps = frames per second)と呼ぶ。
動画の歴史は映画から始まった。
映画では、1/24秒ごとに一枚のフィルムに写した写真を、1秒間に24枚見せて動画として映写している(24fps)。
映画は100年以上も昔に始まったので、カメラの技術的な問題や、フレームが増えるとフイルムの量も増え取扱が大変になり、映写機の回転速度も上がるので、あまり高いフレームレイトにはできなかった。
ではなぜ23や25ではなく、24なのかというと、音声と映像を同期させた時に、当時の技術では24fpsだと一番音質がよくなったからだという。
映画の次に、動画の主要媒体として登場したのが、「ブラウン管テレビ」である(1940年前後)。
「ブラウン管」は、画面の裏側の「蛍光体」に、画面の後ろの中央から「電子ビーム」を当てて、蛍光体が発光することで画像を映し出す。
テレビは、仮想世界を描く映画とは異なり、ニュースに代表されるように、できるだけ我々が実際に見る日常を、できるだけ自然に見せる必要があり、そのために適切なフレームレートは、1秒間に30枚の絵を表示する30fpsであることが分かった。
音声同期の技術的問題はもちろん解消されているので、テレビは30fpsで放送されるようになったのである。
テレビ放送は電波によって映像が送られてくる。
テレビは電波の情報を元に、電子ビームを横に動かしながら(走査線)、上から下へ画面を描いていく。
その上から下までの走査線の数が、テレビの解像度の基本となり、その本数を「垂直解像度」と呼んでいる。
出始めのブラウン管は240本で、最終は480本であった。
つまりブラウン管テレビの場合、走査線の上から下までの480本を一瞬で描き、1/30 = 0.03 秒後にまた480本の走査線を一瞬で描き、0.03秒後にまた、ということを1秒間に30回おこなって、1秒間に30枚の絵を見せたのである。
しかし、当初は十分だと思われていた、1秒間に30枚の絵を見せる30fpsでは、速い動きがスムーズに見えないという問題が発生していた。
また、1秒間に30回の画面の切り替えをおこなうと、蛍光体の発光が0.03秒間維持できず、0.03秒後に次の電子ビームが来る前に暗くなってしまい、画面がチカチカと点滅するように見える問題も生じていた。
以上のような問題を一気に解決する方法として考え出されたのが「インターレース」という方法である。
蛍光体の発光を維持させるには、走査線の間隔を0.03秒から0.015秒に短くすればよい。
同じ絵を2回表示すれば解決なのだが、ここで一工夫が加えられた。
どういう方法かというと、1回目を走査線を一つ飛ばしで表示し、2回目の0.015秒後に、残りの走査線を表示する。
つまり一つの絵を、横にくし状に抜けた2枚の絵に分割して表示するのである。
走査線を一つ飛ばした映像は「横しま模様の入った不完全な絵(interlaced picture)」であるのだが、ブラウン管の蛍光体の空間分解能はあまり鮮明ではないので、表示される時間が1/60 = 0.016 秒と短いこともあり、“ブラウン管で見ると”人間の目には、ぼやけた1つの完全な絵として認識されるのである。
以上のような画像の表示方法は、一つの画像を、垂直解像度が半分(240)の、奇数と偶数の2枚に分割して表示するという言い方がなされる場合もある。
1秒間に60回シャッターを切って、1、3、5、7・・・と奇数目の映像をインターレースで撮影し、2、4、6、8・・・と偶数目の映像も、走査線をひとつずらしてインターレースで撮影し、1と2、3と4、5と6、7と8・・・と奇数と偶数を合わせて一つのフレームにするわけだ。
だが、実際に60回シャッターを切っていることは紛れもない事実なので、(半分の絵ではあるが)実質的に1秒間に60枚の絵を表示しているのと同じことになる。
つまり電波の容量を増やすことなく、実質のフレームレートが60fpsになり、動きをよりスムーズに表示できるようになったのである。
この表示方法を、インターレース方式 60i( i = interlace) と呼ぶ。
ここでの注意点は、テレビのフレームレートはあくまで30fpsであり、60iはブラウン管テレビにおける特殊表示であるということだ。
(カラー放送が始まると、「光の三原色」から、走査線が、赤用、緑用、青用と3つ必要となり、この場合も音声同期の関係で、フレームレートが29.97となったが、ブラウン管テレビのフレームレートは30fps!とざっくり理解して下さい。)
さて、1980年代後半から、「パーソナルコンピューター(パソコン、PC)」が家庭にも普及し始めた。
動画がメインのテレビとは異なり、パソコンはワープロや表計算、図表、写真加工など、静止画像を扱うのがメインだったので、インターレースのような複雑は方法は必要なく、一つ一つ完全な絵を1秒間に30回表示している。
このような表示方法を、インターレースと区別して、「プログレッシブ方式」と呼び、パソコンの画像出力は30p(progressive)と呼ばれた。
もちろん映画もプログレッシブということになる(24p)。
また、ブラウン管モニターも進歩して、走査線を1秒間に60回書き換えなくても、画面がチカチカと点滅しなくなった。画面の書き換えが少なければ、消費電力を少なしく、モニター表面からの発熱も少なくできるのである。
よって30pのパソコン用のブラウン管モニターは、1秒間に画面の書き換えを30回以上60回以下で、できるだけ書き換えを少なくして、静止画像を鮮明に表示でできるよう、技術開発がなされるようになった。
このような、モニターが1秒間に画面を書き換える回数を「リフレッシュレート」と呼ぶ。
単位はHzが使われ、リフレッシュレート60Hzなどと表示される。
ここで一つ問題が発生した。
ブラウン管テレビで再生することを前提として60iで撮影された映像作品を、30pのパソコンで再生すると、動きのある部分で「くし状のノイズ(コーミングノイズ)」や、斜めの線がギザギザとなる「ジャギー」が発生するのである。
理由は、パソコンはプログレッシブ再生なので、インターレースの画像は、奇数、偶数の前後2枚の像を合成して1枚の完全な絵として表示される(60i → 30p)。
静止部分は単純に合成して問題ないのだが、動きの速い部分では、1/60秒という短い時間であっても、奇数、偶数の2枚の絵にズレが生じてしまう。
そのような、ズレのある2枚のインターレース画像を単純に合成すると、その横方向のズレの部分が「くし状のノイズ(コーミングノイズ)」や、斜めの線がギザギザとなる「ジャギー」として認識されるのである。
そこで、そのようなノイズが出ないように2枚の絵をうまい具合に合成して、パソコンのモニターに表示するのが「デインターレース再生」である。
このデインターレースには色々な方法があるのだが、「空間分解能」と「時間分解能」の両方をできるだけ損なわないように(できるだけ鮮明な画像で、かつ動きがぎくしゃくしないように)プログレッシブ画像を作成するのは複雑な作業で、これまでに様々な方法が開発されている。
つまり、奇数と偶数の画像を単純に合成するのは一瞬で可能だが、デインターレース処理には時間がかかり、特に画質を優先させると、CPUの能力が低いパソコンだと、1/30 = 0.03秒の時間でデインターレース画像を作成できず、つまり1秒間に30枚の絵を作成できず、再生が追いつかなくなってしまう。
デインターレースの「fast」とは、画質よりも処理時間を優先する処理方法で、「slow」とか「slower」は時間がかかっても画質を優先させる処理方法となる。
ただし、どんなに高品質に処理しても、デインターレース処理をしたことによる画像ノイズをゼロにはできない。
1990年代に入り、パソコンのモニターとして、ブラウン管ではなく「デジタル液晶モニター」が普及してきた。
理由は、ブラウン管の場合、どんなに技術改良をしても、蛍光体を常に同じ明るさで発光させることは不可能なのだが、液晶とバックライトで画像を表示するデジタル液晶モニターは、リフレッシュレートにかかわらず、画面の明るさを常に一定にできる。
また、液晶の空間分解能は、電子線と蛍光体による空間分解能よりもはるかに上である。
よって、静止画像がブラウン管モニターよりも圧倒的に鮮明で、画面もフラットにでき、静止画像を多く扱うパソコンにはうってつけだったからだ。
(ブラウン管の画面は湾曲しているので、四隅の象のゆがみをゼロにはできない)
それと時期を同じくして、テレビにもデジタル液晶テレビが普及してきた。
テレビの場合は動画を扱うので、静止画像うんぬんの話ではなく、ブラウン管テレビに比べて、圧倒的な省スペースと省電力が理由である。
もう、昔のブラウン管テレビなど見たこともない人がいると思われるが、ブラウン管テレビは立方体で、とにかく場所を取ったのである(重たくて邪魔だと言うことです)。
デジタル液晶テレビは、ブラウン管テレビとは異なり、インターレース信号を直接表示できないので、パソコンと同じように、インターレース信号をデインターレースしてプログレッシブとして表示しなくてはならない。
ところがパソコンと同じように、60i → 30pにデインターレースすると、ブラウン管テレビからデジタルテレビに移行した人は、インターレースの60iのテレビ放送(60fps)に見慣れていたので、フレームレートが半分しかない30pの動きに不満を感じる人が多く存在してしまった。
問題1 前面展望の映像のように、動いている物体が、カクカクと駒送りのように見えてしまう。
問題2 列車の走行シーンなど、静止した背景の前を、横に速く移動する物体がちらついて見える。
昔のビデオカメラの説明書の「プログレッシブ撮影モード(30p)」を読むと、
「一度に全画面を書き出すので画像は鮮明ですが、画像の更新が1/30秒ごとになるので(1秒間に30枚の絵しか見せないので)、動きのある被写体は動きがぎこちなくなります。スポーツのフォーム解析など、静止画像を駒送りする必要がある場合などを除き、動画として楽しむ映像を撮影する時は、この設定を解除して60iで撮影して下さい」と書いてある通りである。
そこで現在のデジタルテレビでは、インターレースで送られて来る60iの、くし状に欠けている不完全な60枚の絵から30枚の絵を作るのではなく、そのまま60枚の絵を作るようにしている。
つまり60i → 60p ということなのだが、欠けている部分は、前後の絵を参考にして、テレビの側でフレームを補完して60枚の完全な絵を作成している。
これにより60iの動きのなめらかさを損なわずに60pで再生することができるのである。
デインターレース処理では、「Bob」と表記される。
2003年からデジタルハイビジョン放送(1920×1080)が始まった。
デジタルテレビはプログレッシブ再生しかできないので、デジタル放送もプログレッシブ方式になるかと思われたが、デジタル放送はプログレッシブにはならず、インターレース(60i)が継続となった。
プログレッシブ(60p)だと、単純計算で、電波で飛ばす情報量が2倍となってしまうからだ。
つまり、速い通信速度と、速い演算速度が必要で、ファイル容量も大きくなってしまい、電波も無限に使えるわけではなく、ハードディスクの容量、使用する電気量、発熱など、20年以上前では解決すべき様々な問題が残っていた。
デジタルハイビジョン放送は1080iなどと表記されるが、これは垂直解像度1080の映像をインターレースで送る(横縞の入った垂直解像度540の映像を1秒間に60枚送る)という意味である。
2018年から始まった4K放送(3840×2160)から、ようやく、一秒間に60枚の完全な絵を見せるフレームレート60のプログレッシブ放送(60p)が開始されている。
現在すでに民生用のビデオカメラでも60p撮影がおこなわれているが、未だ、前面展望作品は60pで提供されていない。
理由は、BDの規格が30pであり、60pには対応していないからだ。
では、BDの規格が30pであるとして、ビコムさんのようなインターレース60iの作品はどのように供給されるのだろう。
実は、すでに奇数と偶数が合わさって、「くし状のノイズ(コーミングノイズ)」や、斜めの線がギザギザとなる「ジャギー」が形成されている、30枚の“プログレッシブ”画像として提供している。
そういう意味では、ビコムさんの作品も30pなのだが、一般的な30pと区別するため、30iの表記がなされる。
つまり現在、「インターレース映像」と言う場合、2種類あることに注意が必要となる。
テレビなど電波放送で提供されるインターレース画像は 60i。
DVDやBDで提供されるインターレース画像が 30i だ。
ただ、ビコムさんは60p撮影からインターレース画像を作成していると言う意味で、60iと表記しているようだ。
BDで提供されるインターレース画像の場合、垂直解像度が1080なので、垂直解像度が540の奇数画像と540の偶数画像とが合わさって、垂直解像度1080の一枚の画像になっている。
よって、一枚の画像に2つのフィールドが含まれていると言う場合もある。
そして、そのような30枚のインターレース画像を、テレビの側で、いったん奇数と偶数の2枚のフィールドに分離し、さらにフレーム補完技術で欠けた部分の画像を補い、60fpsとして表示している。
ただし、オリジナルが30iの作品でも、パソコンなどでデインターレース処理をして30pに変換してしまったファイルは、テレビで再生しても30fpsとして再生されてしまう。
もちろん本作品のように、最初から30pで提供された映像も、30fpsとして再生される。
「テイチクのプログレ作品はフレームレートが少ないので、画質が悪い」というレビューに関してだが、60fpsのテレビで、30i → 60pと変換された映像を普段視聴している人で、かつ“動体視力のいい人”にとっては、本作品のような30pの映像を視聴すると、“ぎこちない動き”が目につくのかもしれない。
アネックさんの30pの作品の注意書きに、「映像の一部に残像を感じることがあります」とあるのも、そういう理由である。
小生の場合、動体視力が並以下であることもあるが、フレームレート30fpsの作品を見ても、“ぎこちない動き”を感じることがほとんどない。
それでも何となくカクカクするかな?と感じる場合は、1.3倍速(40fps)まで再生速度を上昇させると、ほとんど問題なく視聴できる。
ところが、ビコムさんの60fps作品を見た直後に、テイチクさんやアネックさんのプレグレ30fps作品を見ると、倍速再生など色々小細工をしても、どうしてもぎこちない動きを感じてしまう。
人間の感覚は不思議なもので、最初に30fpsの映像を見ると、意外とカクカクを感じないように、脳内で画像処理をしてくれるようなのである。
よって、ここでのポイントは、ビコムさんの30i(60fps)作品を見た直後に、テイチクさんやアネックさんの30p作品は見ない! ということになるだろう。
一方、画像の鮮明さと“映像のクリアで切れ味の良いさ”に関しては、30iをデインターレースして60p(もしくは30p)とした映像と、最初から30pで撮影された映像では、明らかに30p撮影の方が上である、と小生には感じる。
当たり前であるが、静止画像の鮮明さが必要な、パソコンから始まったのがプログレッシブだからである。
テイチクさんも含めて、これまでずっと30iで提供されてきた前面展望作品だが、30pの映像を好む人もいるので、テイチクさんがプログレッシブを採用してくれたのは、選択肢が増えるので非常にありがたいことだと思っている。(現在、アネックさんの作品もプログレッシブである)
以上、これまで長々と話た内容は、60pで作品が提供されるようになると、全て解決されることになる。
だが、ほとんどのコンテンツが30p、30iで事足りている中、運転室前面展望ビデオという0.001%にも満たない市場のために、BDの規格が変更されることはないだろう。
よって今後も、BDにおいては、30p、30iの作品の併売が継続されると思われる。
<補足 1>
テイチクさんやアネックさんの30pの作品を視聴すると、信号機の明かりの点滅が非常に気になります。
これは30pで撮影する場合、一秒間に30回しかシャッターを切らないからです。
一方、ビコムさんの30iでは1秒間に60回シャッターを切ります。
電気は、送電線の抵抗による損失を最小限に抑えるため、交流で送られる。
東日本の場合、1秒間に50回、プラス → ゼロ → マイナス → ゼロ と電気の流れる方向が変わるので、LED照明は1秒間に50回発光していない時があるが、人間の目には残像効果により、常に点灯しているように見える。
1秒間に50回点滅しているライトを、60回シャッターを切って撮影すれば、だいたい、LEDの点灯している時の映像が得られるので、LEDライトが常時点灯しているように撮影される。
30回の場合は、だいたい半々の確率でLEDが点灯している時と点灯していない時にシャッターが切られるので、LEDが点灯している画像と、点灯していない画像が混入し、点滅を繰り返している様に見える。
もちろん確率の問題なので、30pの作品でも、信号機の点滅が目立たない場合があるし、ビコムさんのような従来型のインターレース30iでも、少し点滅しているように見える場合もある。
<補足 2> フレームレートが少なくなると動画の動きが「ぎこちなくなる」なるという現象だが、これはすぐに体感できる。
本文の「問題1」の現象だが、本作品の本編の映像を0.5倍速で再生してみるとよい。
本作品は30pなので、0.5倍速ということは、1秒に15枚の絵が再生されることになるが(15fps)、普通の動体視力の人でも、さすがに1秒に15枚の絵では、カクカクと動く、コマ送りのようなぎこちない動きを実感できると思う。
本文の「問題2」、フレームレートが少なくなると、動いている物体が「チラついて、形が鮮明に見えなくなる」という現象に関しては、列車が画面を横方向に走行するシーン(背景は固定)を視聴するとよい。
静止画にすると列車の形がしっかり見えているのに、30fpsでは、列車の動きに合わせて目を動かしても、列車の形がチラついて、鮮明に見えないことが分かるだろう。
また、列車の動きに合わせてカメラを動かしている場合は、動いている風景がチラついてしまう。
モニターのフレームレートを変更できるパソコンがあれば、モニター上で文字を横スクロールさせるのが一番イメージをつかみやすい。
現在のパソコンは、YouTubeの動画再生や動画編集で使用されることも多くなり、フレームレートも(30pだった昔とは違い)テレビと同じ60pとなっている。
ワープロに色々な大きさの文字を書いて、そのウインドウをモニター上で横に動かしてみて欲しい。
文字の大きさにもよるが、少しずつ速く動かしてゆくと、文字のチラつきがひどく、まったく判読できなくなってしまう。
次にフレームレートを30に下げると、30fpsよりも60fpsの方が、動いている文字を判読しやすいことも分かるだろう。
ここから先は蛇足となるが、
パソコンゲームなどで、速く移動している物体をチラつかず鮮明に見せる為には、フレームレート60fpsでも足りない。
そこで、通常は60fpsで出力し、動きの速い場面ではフレームレートを60以上に上昇させるのだが、そのためにはゲーム用のパソコンのビデオカードも、フレームレート60fps以上に対応している必要がある。(可変フレームレート VFR)。
ただしフレームレートが、モニターのリフレッシュレートを上回っても意味がないので、ゲーム用モニターのリフレッシュレートは120Hz以上が推奨されている。
もっとも、モニターの液晶の反応速度にも限界があるので、液晶の反応速度以上にモニタのリフレッシュレートを上げることはできない。
さらには、モニタのリフレッシュレートと、パソコンのビデオカードが出力するフレームレートが同期できずに生じる映像ノイズ(テアリングやスタッタリング)の問題もあるが、ここでは立ち入らない。
以上のようなことができなくても、パソコンショップなどで、PCゲーム用スペックのパソコンと、普通のパソコンとで、横に動く物体の形が、チラつかずどれだけ鮮明に見えるかの違いを比較して見せてもらうと、実感として理解できるのではないだろうか。
<補足3>
フレームレートと動画の動きの滑らかさの問題であるが、アニメやコンピューターゲームなどの映像と、映画などのように実際に撮影された映像は、実は同じではない。
本文での説明では省略したが、実際に撮影された作品の場合、シャータースピードの問題があるからだ。
例えば、シャッタースピードが0.016sと非常に短くても、速く動いている物体は、その間にも動いており、そのように動いているものを撮影すると、画像に「ブレ」が発生する。
画像のブレは、オープニングやエンディングの列車の走行シーンで、カメラに接近して速く動いている列車の映像を静止画像にすれば、ブレのある画像とはどういうものか確認できるだろう。
(画像圧縮ノイズも混ざっているので、それとは区別して下さい)
このブレがある画像は、それほど高いフレームレートで再生しなくても、動きがあまりぎこちなく感じないのである。
映画のフレームレートが24fpsでも問題なかったのは、映画が始まった昔は、カメラのシャッタースピードも遅かったからである。
一方、アニメやコンピューターゲームの画像は、ブレがないので、動きを滑らかに再生するには60fpsが必要となる。
非常に速いシャタースピードで撮影された30pの作品の動きがぎこちないからと言って、シャッタースピードを遅くして、ブレの大きい画像を撮影すると、画像は不鮮明になり、映画のような映像となってしまう。
プログレッシブ撮影のメリットは、静止画像における鮮明さなので、滑らかな動きが必要ならば、従来通りインターレースで撮影すればよく、シャッタースピードを遅くした30pの存在価値は「?」となる。
繰り返すが、画像の鮮明さと動きの滑らかさを両立させるためには、現時点では60p再生が最も適切であると考えられている。
<補足4>
現在は携帯などで手軽に動画を撮れる時代となったが(通常は15〜30p)、以上のような知識があると、パン(カメラを左右に動かして広い範囲を撮影)する場合は、太極拳を演じるかのように、できるだけゆっくりと動かして撮影すると、チラつきの少ないスムーズでキレイな映像が得られる理由が分かるだろう。
また、携帯の機種によりシャッター速度が異なるので、何回か撮影すると、自分の携帯における、見やすい映像を撮影できるギリギリの、カメラの移動速度を体得できるはずだ。
・逆光と強すぎるコントラストで目が疲れ、
・逆光で窓の汚れは目立ち、
・カメラはぴょんぴょん跳ねて、カメラの上下の揺れは、小生の購入した作品の中で最大級であり、
・所々、ピントが甘くなり、コントラストが強いせいか、画像圧縮ノイズも目に付いてしまい、
映像としてはあまり評価していなかった。
ただ、山々は実によく見える。
さらに、ややズームアップしての撮影のため(スピード感は少なめだが)山々がアップでせまる大迫力の映像を楽しめる。
そうか、本作品の価値はここにあったのか・・・、と最近ようやく気がづいた。
(多分あれは富士山だと思うのだが、ぜひ山に名称テロップを入れて欲しい作品だ。)
印象が良くなると不思議なもので、逆光も、強すぎるコントラストも、窓の汚れも、ピントのズレも、画像圧縮ノイズも、許容範囲になってしまった。
カメラの上下の激しい揺れも、幼児になって、ふわふわドームで飛び跳ねながら視聴していると考えればいいか、と思っている。
(この作品など問題にならないぐらい酷い作品を視聴してしまったことも影響しているが・・・)
ちなみに、露出はフルオートで、カメラマンは運転室にいないはずなのだが、50:46 に、まるで手動で露出感度を切り替えて、すぐに元に戻したような、不自然な露出の変化がある・・・。
さて、ここからは「インターレース映像」と「プログレッシブ映像」との違いを概説したいが、分かりやすさを重視したため、必ずしも正確ではないことをご了承されたい。
最初に要点を述べると、ビコムさんのような従来型インターレース作品を見た直後に、テイチクさんやアネックさんのプログレ作品は見ないようにする、ということになる。(逆はOK)
「動画の原理」は「パラパラ漫画」である。
よって動きがスムーズに見えるためには、1秒間にある程度の枚数の絵が必要となる。
絵が少ないと、ぎこちない動きとなり、絵を多くしても、人間の目の能力を越える枚数の絵は無駄になるだけである。
この、1秒間に見せる絵の枚数をフレームレート(FPS = fps = frames per second)と呼ぶ。
動画の歴史は映画から始まった。
映画では、1/24秒ごとに一枚のフィルムに写した写真を、1秒間に24枚見せて動画として映写している(24fps)。
映画は100年以上も昔に始まったので、カメラの技術的な問題や、フレームが増えるとフイルムの量も増え取扱が大変になり、映写機の回転速度も上がるので、あまり高いフレームレイトにはできなかった。
ではなぜ23や25ではなく、24なのかというと、音声と映像を同期させた時に、当時の技術では24fpsだと一番音質がよくなったからだという。
映画の次に、動画の主要媒体として登場したのが、「ブラウン管テレビ」である(1940年前後)。
「ブラウン管」は、画面の裏側の「蛍光体」に、画面の後ろの中央から「電子ビーム」を当てて、蛍光体が発光することで画像を映し出す。
テレビは、仮想世界を描く映画とは異なり、ニュースに代表されるように、できるだけ我々が実際に見る日常を、できるだけ自然に見せる必要があり、そのために適切なフレームレートは、1秒間に30枚の絵を表示する30fpsであることが分かった。
音声同期の技術的問題はもちろん解消されているので、テレビは30fpsで放送されるようになったのである。
テレビ放送は電波によって映像が送られてくる。
テレビは電波の情報を元に、電子ビームを横に動かしながら(走査線)、上から下へ画面を描いていく。
その上から下までの走査線の数が、テレビの解像度の基本となり、その本数を「垂直解像度」と呼んでいる。
出始めのブラウン管は240本で、最終は480本であった。
つまりブラウン管テレビの場合、走査線の上から下までの480本を一瞬で描き、1/30 = 0.03 秒後にまた480本の走査線を一瞬で描き、0.03秒後にまた、ということを1秒間に30回おこなって、1秒間に30枚の絵を見せたのである。
しかし、当初は十分だと思われていた、1秒間に30枚の絵を見せる30fpsでは、速い動きがスムーズに見えないという問題が発生していた。
また、1秒間に30回の画面の切り替えをおこなうと、蛍光体の発光が0.03秒間維持できず、0.03秒後に次の電子ビームが来る前に暗くなってしまい、画面がチカチカと点滅するように見える問題も生じていた。
以上のような問題を一気に解決する方法として考え出されたのが「インターレース」という方法である。
蛍光体の発光を維持させるには、走査線の間隔を0.03秒から0.015秒に短くすればよい。
同じ絵を2回表示すれば解決なのだが、ここで一工夫が加えられた。
どういう方法かというと、1回目を走査線を一つ飛ばしで表示し、2回目の0.015秒後に、残りの走査線を表示する。
つまり一つの絵を、横にくし状に抜けた2枚の絵に分割して表示するのである。
走査線を一つ飛ばした映像は「横しま模様の入った不完全な絵(interlaced picture)」であるのだが、ブラウン管の蛍光体の空間分解能はあまり鮮明ではないので、表示される時間が1/60 = 0.016 秒と短いこともあり、“ブラウン管で見ると”人間の目には、ぼやけた1つの完全な絵として認識されるのである。
以上のような画像の表示方法は、一つの画像を、垂直解像度が半分(240)の、奇数と偶数の2枚に分割して表示するという言い方がなされる場合もある。
1秒間に60回シャッターを切って、1、3、5、7・・・と奇数目の映像をインターレースで撮影し、2、4、6、8・・・と偶数目の映像も、走査線をひとつずらしてインターレースで撮影し、1と2、3と4、5と6、7と8・・・と奇数と偶数を合わせて一つのフレームにするわけだ。
だが、実際に60回シャッターを切っていることは紛れもない事実なので、(半分の絵ではあるが)実質的に1秒間に60枚の絵を表示しているのと同じことになる。
つまり電波の容量を増やすことなく、実質のフレームレートが60fpsになり、動きをよりスムーズに表示できるようになったのである。
この表示方法を、インターレース方式 60i( i = interlace) と呼ぶ。
ここでの注意点は、テレビのフレームレートはあくまで30fpsであり、60iはブラウン管テレビにおける特殊表示であるということだ。
(カラー放送が始まると、「光の三原色」から、走査線が、赤用、緑用、青用と3つ必要となり、この場合も音声同期の関係で、フレームレートが29.97となったが、ブラウン管テレビのフレームレートは30fps!とざっくり理解して下さい。)
さて、1980年代後半から、「パーソナルコンピューター(パソコン、PC)」が家庭にも普及し始めた。
動画がメインのテレビとは異なり、パソコンはワープロや表計算、図表、写真加工など、静止画像を扱うのがメインだったので、インターレースのような複雑は方法は必要なく、一つ一つ完全な絵を1秒間に30回表示している。
このような表示方法を、インターレースと区別して、「プログレッシブ方式」と呼び、パソコンの画像出力は30p(progressive)と呼ばれた。
もちろん映画もプログレッシブということになる(24p)。
また、ブラウン管モニターも進歩して、走査線を1秒間に60回書き換えなくても、画面がチカチカと点滅しなくなった。画面の書き換えが少なければ、消費電力を少なしく、モニター表面からの発熱も少なくできるのである。
よって30pのパソコン用のブラウン管モニターは、1秒間に画面の書き換えを30回以上60回以下で、できるだけ書き換えを少なくして、静止画像を鮮明に表示でできるよう、技術開発がなされるようになった。
このような、モニターが1秒間に画面を書き換える回数を「リフレッシュレート」と呼ぶ。
単位はHzが使われ、リフレッシュレート60Hzなどと表示される。
ここで一つ問題が発生した。
ブラウン管テレビで再生することを前提として60iで撮影された映像作品を、30pのパソコンで再生すると、動きのある部分で「くし状のノイズ(コーミングノイズ)」や、斜めの線がギザギザとなる「ジャギー」が発生するのである。
理由は、パソコンはプログレッシブ再生なので、インターレースの画像は、奇数、偶数の前後2枚の像を合成して1枚の完全な絵として表示される(60i → 30p)。
静止部分は単純に合成して問題ないのだが、動きの速い部分では、1/60秒という短い時間であっても、奇数、偶数の2枚の絵にズレが生じてしまう。
そのような、ズレのある2枚のインターレース画像を単純に合成すると、その横方向のズレの部分が「くし状のノイズ(コーミングノイズ)」や、斜めの線がギザギザとなる「ジャギー」として認識されるのである。
そこで、そのようなノイズが出ないように2枚の絵をうまい具合に合成して、パソコンのモニターに表示するのが「デインターレース再生」である。
このデインターレースには色々な方法があるのだが、「空間分解能」と「時間分解能」の両方をできるだけ損なわないように(できるだけ鮮明な画像で、かつ動きがぎくしゃくしないように)プログレッシブ画像を作成するのは複雑な作業で、これまでに様々な方法が開発されている。
つまり、奇数と偶数の画像を単純に合成するのは一瞬で可能だが、デインターレース処理には時間がかかり、特に画質を優先させると、CPUの能力が低いパソコンだと、1/30 = 0.03秒の時間でデインターレース画像を作成できず、つまり1秒間に30枚の絵を作成できず、再生が追いつかなくなってしまう。
デインターレースの「fast」とは、画質よりも処理時間を優先する処理方法で、「slow」とか「slower」は時間がかかっても画質を優先させる処理方法となる。
ただし、どんなに高品質に処理しても、デインターレース処理をしたことによる画像ノイズをゼロにはできない。
1990年代に入り、パソコンのモニターとして、ブラウン管ではなく「デジタル液晶モニター」が普及してきた。
理由は、ブラウン管の場合、どんなに技術改良をしても、蛍光体を常に同じ明るさで発光させることは不可能なのだが、液晶とバックライトで画像を表示するデジタル液晶モニターは、リフレッシュレートにかかわらず、画面の明るさを常に一定にできる。
また、液晶の空間分解能は、電子線と蛍光体による空間分解能よりもはるかに上である。
よって、静止画像がブラウン管モニターよりも圧倒的に鮮明で、画面もフラットにでき、静止画像を多く扱うパソコンにはうってつけだったからだ。
(ブラウン管の画面は湾曲しているので、四隅の象のゆがみをゼロにはできない)
それと時期を同じくして、テレビにもデジタル液晶テレビが普及してきた。
テレビの場合は動画を扱うので、静止画像うんぬんの話ではなく、ブラウン管テレビに比べて、圧倒的な省スペースと省電力が理由である。
もう、昔のブラウン管テレビなど見たこともない人がいると思われるが、ブラウン管テレビは立方体で、とにかく場所を取ったのである(重たくて邪魔だと言うことです)。
デジタル液晶テレビは、ブラウン管テレビとは異なり、インターレース信号を直接表示できないので、パソコンと同じように、インターレース信号をデインターレースしてプログレッシブとして表示しなくてはならない。
ところがパソコンと同じように、60i → 30pにデインターレースすると、ブラウン管テレビからデジタルテレビに移行した人は、インターレースの60iのテレビ放送(60fps)に見慣れていたので、フレームレートが半分しかない30pの動きに不満を感じる人が多く存在してしまった。
問題1 前面展望の映像のように、動いている物体が、カクカクと駒送りのように見えてしまう。
問題2 列車の走行シーンなど、静止した背景の前を、横に速く移動する物体がちらついて見える。
昔のビデオカメラの説明書の「プログレッシブ撮影モード(30p)」を読むと、
「一度に全画面を書き出すので画像は鮮明ですが、画像の更新が1/30秒ごとになるので(1秒間に30枚の絵しか見せないので)、動きのある被写体は動きがぎこちなくなります。スポーツのフォーム解析など、静止画像を駒送りする必要がある場合などを除き、動画として楽しむ映像を撮影する時は、この設定を解除して60iで撮影して下さい」と書いてある通りである。
そこで現在のデジタルテレビでは、インターレースで送られて来る60iの、くし状に欠けている不完全な60枚の絵から30枚の絵を作るのではなく、そのまま60枚の絵を作るようにしている。
つまり60i → 60p ということなのだが、欠けている部分は、前後の絵を参考にして、テレビの側でフレームを補完して60枚の完全な絵を作成している。
これにより60iの動きのなめらかさを損なわずに60pで再生することができるのである。
デインターレース処理では、「Bob」と表記される。
2003年からデジタルハイビジョン放送(1920×1080)が始まった。
デジタルテレビはプログレッシブ再生しかできないので、デジタル放送もプログレッシブ方式になるかと思われたが、デジタル放送はプログレッシブにはならず、インターレース(60i)が継続となった。
プログレッシブ(60p)だと、単純計算で、電波で飛ばす情報量が2倍となってしまうからだ。
つまり、速い通信速度と、速い演算速度が必要で、ファイル容量も大きくなってしまい、電波も無限に使えるわけではなく、ハードディスクの容量、使用する電気量、発熱など、20年以上前では解決すべき様々な問題が残っていた。
デジタルハイビジョン放送は1080iなどと表記されるが、これは垂直解像度1080の映像をインターレースで送る(横縞の入った垂直解像度540の映像を1秒間に60枚送る)という意味である。
2018年から始まった4K放送(3840×2160)から、ようやく、一秒間に60枚の完全な絵を見せるフレームレート60のプログレッシブ放送(60p)が開始されている。
現在すでに民生用のビデオカメラでも60p撮影がおこなわれているが、未だ、前面展望作品は60pで提供されていない。
理由は、BDの規格が30pであり、60pには対応していないからだ。
では、BDの規格が30pであるとして、ビコムさんのようなインターレース60iの作品はどのように供給されるのだろう。
実は、すでに奇数と偶数が合わさって、「くし状のノイズ(コーミングノイズ)」や、斜めの線がギザギザとなる「ジャギー」が形成されている、30枚の“プログレッシブ”画像として提供している。
そういう意味では、ビコムさんの作品も30pなのだが、一般的な30pと区別するため、30iの表記がなされる。
つまり現在、「インターレース映像」と言う場合、2種類あることに注意が必要となる。
テレビなど電波放送で提供されるインターレース画像は 60i。
DVDやBDで提供されるインターレース画像が 30i だ。
ただ、ビコムさんは60p撮影からインターレース画像を作成していると言う意味で、60iと表記しているようだ。
BDで提供されるインターレース画像の場合、垂直解像度が1080なので、垂直解像度が540の奇数画像と540の偶数画像とが合わさって、垂直解像度1080の一枚の画像になっている。
よって、一枚の画像に2つのフィールドが含まれていると言う場合もある。
そして、そのような30枚のインターレース画像を、テレビの側で、いったん奇数と偶数の2枚のフィールドに分離し、さらにフレーム補完技術で欠けた部分の画像を補い、60fpsとして表示している。
ただし、オリジナルが30iの作品でも、パソコンなどでデインターレース処理をして30pに変換してしまったファイルは、テレビで再生しても30fpsとして再生されてしまう。
もちろん本作品のように、最初から30pで提供された映像も、30fpsとして再生される。
「テイチクのプログレ作品はフレームレートが少ないので、画質が悪い」というレビューに関してだが、60fpsのテレビで、30i → 60pと変換された映像を普段視聴している人で、かつ“動体視力のいい人”にとっては、本作品のような30pの映像を視聴すると、“ぎこちない動き”が目につくのかもしれない。
アネックさんの30pの作品の注意書きに、「映像の一部に残像を感じることがあります」とあるのも、そういう理由である。
小生の場合、動体視力が並以下であることもあるが、フレームレート30fpsの作品を見ても、“ぎこちない動き”を感じることがほとんどない。
それでも何となくカクカクするかな?と感じる場合は、1.3倍速(40fps)まで再生速度を上昇させると、ほとんど問題なく視聴できる。
ところが、ビコムさんの60fps作品を見た直後に、テイチクさんやアネックさんのプレグレ30fps作品を見ると、倍速再生など色々小細工をしても、どうしてもぎこちない動きを感じてしまう。
人間の感覚は不思議なもので、最初に30fpsの映像を見ると、意外とカクカクを感じないように、脳内で画像処理をしてくれるようなのである。
よって、ここでのポイントは、ビコムさんの30i(60fps)作品を見た直後に、テイチクさんやアネックさんの30p作品は見ない! ということになるだろう。
一方、画像の鮮明さと“映像のクリアで切れ味の良いさ”に関しては、30iをデインターレースして60p(もしくは30p)とした映像と、最初から30pで撮影された映像では、明らかに30p撮影の方が上である、と小生には感じる。
当たり前であるが、静止画像の鮮明さが必要な、パソコンから始まったのがプログレッシブだからである。
テイチクさんも含めて、これまでずっと30iで提供されてきた前面展望作品だが、30pの映像を好む人もいるので、テイチクさんがプログレッシブを採用してくれたのは、選択肢が増えるので非常にありがたいことだと思っている。(現在、アネックさんの作品もプログレッシブである)
以上、これまで長々と話た内容は、60pで作品が提供されるようになると、全て解決されることになる。
だが、ほとんどのコンテンツが30p、30iで事足りている中、運転室前面展望ビデオという0.001%にも満たない市場のために、BDの規格が変更されることはないだろう。
よって今後も、BDにおいては、30p、30iの作品の併売が継続されると思われる。
<補足 1>
テイチクさんやアネックさんの30pの作品を視聴すると、信号機の明かりの点滅が非常に気になります。
これは30pで撮影する場合、一秒間に30回しかシャッターを切らないからです。
一方、ビコムさんの30iでは1秒間に60回シャッターを切ります。
電気は、送電線の抵抗による損失を最小限に抑えるため、交流で送られる。
東日本の場合、1秒間に50回、プラス → ゼロ → マイナス → ゼロ と電気の流れる方向が変わるので、LED照明は1秒間に50回発光していない時があるが、人間の目には残像効果により、常に点灯しているように見える。
1秒間に50回点滅しているライトを、60回シャッターを切って撮影すれば、だいたい、LEDの点灯している時の映像が得られるので、LEDライトが常時点灯しているように撮影される。
30回の場合は、だいたい半々の確率でLEDが点灯している時と点灯していない時にシャッターが切られるので、LEDが点灯している画像と、点灯していない画像が混入し、点滅を繰り返している様に見える。
もちろん確率の問題なので、30pの作品でも、信号機の点滅が目立たない場合があるし、ビコムさんのような従来型のインターレース30iでも、少し点滅しているように見える場合もある。
<補足 2> フレームレートが少なくなると動画の動きが「ぎこちなくなる」なるという現象だが、これはすぐに体感できる。
本文の「問題1」の現象だが、本作品の本編の映像を0.5倍速で再生してみるとよい。
本作品は30pなので、0.5倍速ということは、1秒に15枚の絵が再生されることになるが(15fps)、普通の動体視力の人でも、さすがに1秒に15枚の絵では、カクカクと動く、コマ送りのようなぎこちない動きを実感できると思う。
本文の「問題2」、フレームレートが少なくなると、動いている物体が「チラついて、形が鮮明に見えなくなる」という現象に関しては、列車が画面を横方向に走行するシーン(背景は固定)を視聴するとよい。
静止画にすると列車の形がしっかり見えているのに、30fpsでは、列車の動きに合わせて目を動かしても、列車の形がチラついて、鮮明に見えないことが分かるだろう。
また、列車の動きに合わせてカメラを動かしている場合は、動いている風景がチラついてしまう。
モニターのフレームレートを変更できるパソコンがあれば、モニター上で文字を横スクロールさせるのが一番イメージをつかみやすい。
現在のパソコンは、YouTubeの動画再生や動画編集で使用されることも多くなり、フレームレートも(30pだった昔とは違い)テレビと同じ60pとなっている。
ワープロに色々な大きさの文字を書いて、そのウインドウをモニター上で横に動かしてみて欲しい。
文字の大きさにもよるが、少しずつ速く動かしてゆくと、文字のチラつきがひどく、まったく判読できなくなってしまう。
次にフレームレートを30に下げると、30fpsよりも60fpsの方が、動いている文字を判読しやすいことも分かるだろう。
ここから先は蛇足となるが、
パソコンゲームなどで、速く移動している物体をチラつかず鮮明に見せる為には、フレームレート60fpsでも足りない。
そこで、通常は60fpsで出力し、動きの速い場面ではフレームレートを60以上に上昇させるのだが、そのためにはゲーム用のパソコンのビデオカードも、フレームレート60fps以上に対応している必要がある。(可変フレームレート VFR)。
ただしフレームレートが、モニターのリフレッシュレートを上回っても意味がないので、ゲーム用モニターのリフレッシュレートは120Hz以上が推奨されている。
もっとも、モニターの液晶の反応速度にも限界があるので、液晶の反応速度以上にモニタのリフレッシュレートを上げることはできない。
さらには、モニタのリフレッシュレートと、パソコンのビデオカードが出力するフレームレートが同期できずに生じる映像ノイズ(テアリングやスタッタリング)の問題もあるが、ここでは立ち入らない。
以上のようなことができなくても、パソコンショップなどで、PCゲーム用スペックのパソコンと、普通のパソコンとで、横に動く物体の形が、チラつかずどれだけ鮮明に見えるかの違いを比較して見せてもらうと、実感として理解できるのではないだろうか。
<補足3>
フレームレートと動画の動きの滑らかさの問題であるが、アニメやコンピューターゲームなどの映像と、映画などのように実際に撮影された映像は、実は同じではない。
本文での説明では省略したが、実際に撮影された作品の場合、シャータースピードの問題があるからだ。
例えば、シャッタースピードが0.016sと非常に短くても、速く動いている物体は、その間にも動いており、そのように動いているものを撮影すると、画像に「ブレ」が発生する。
画像のブレは、オープニングやエンディングの列車の走行シーンで、カメラに接近して速く動いている列車の映像を静止画像にすれば、ブレのある画像とはどういうものか確認できるだろう。
(画像圧縮ノイズも混ざっているので、それとは区別して下さい)
このブレがある画像は、それほど高いフレームレートで再生しなくても、動きがあまりぎこちなく感じないのである。
映画のフレームレートが24fpsでも問題なかったのは、映画が始まった昔は、カメラのシャッタースピードも遅かったからである。
一方、アニメやコンピューターゲームの画像は、ブレがないので、動きを滑らかに再生するには60fpsが必要となる。
非常に速いシャタースピードで撮影された30pの作品の動きがぎこちないからと言って、シャッタースピードを遅くして、ブレの大きい画像を撮影すると、画像は不鮮明になり、映画のような映像となってしまう。
プログレッシブ撮影のメリットは、静止画像における鮮明さなので、滑らかな動きが必要ならば、従来通りインターレースで撮影すればよく、シャッタースピードを遅くした30pの存在価値は「?」となる。
繰り返すが、画像の鮮明さと動きの滑らかさを両立させるためには、現時点では60p再生が最も適切であると考えられている。
<補足4>
現在は携帯などで手軽に動画を撮れる時代となったが(通常は15〜30p)、以上のような知識があると、パン(カメラを左右に動かして広い範囲を撮影)する場合は、太極拳を演じるかのように、できるだけゆっくりと動かして撮影すると、チラつきの少ないスムーズでキレイな映像が得られる理由が分かるだろう。
また、携帯の機種によりシャッター速度が異なるので、何回か撮影すると、自分の携帯における、見やすい映像を撮影できるギリギリの、カメラの移動速度を体得できるはずだ。