【Amazon.co.jp限定】牯嶺街少年殺人事件(オリジナルロゴステッカー付) [Blu-ray]
コントリビュータ | チャン・チェン, リサ・ヤン, エレイン・ジン, エドワード・ヤン, ワン・チーザン, クー・ユールン |
言語 | 中国語 |
稼働時間 | 3 時間 56 分 |
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商品の説明
Amazon.co.jp限定:ロゴステッカー付き!!
映画史に燦然と輝く、名匠エドワード・ヤン監督の伝説の傑作が4Kレストア・デジタルリマスター版で初ブルーレイ化!
監督の生誕70年、没後10年に合わせて、完成当初のバージョン<3時間56分版>で蘇る!
エドワード・ヤン監督が1991年に発表した、傑作『牯嶺街少年殺人事件』。BBCが1995年に選出した「21世紀に残したい映画100本」に台湾映画として唯一選ばれ、2015年釜山映画祭で発表された「アジア映画ベスト100」において、『東京物語』『七人の侍』『悲情城市』などと並んでベスト10入りするなど、映画史上に残る傑作として評価されながらも、日本では初上映以来25年間DVD化もされず、観る機会がほとんどなかった。マーティン・スコセッシが激賞し、ウォン・カーウァイ、オリヴィエ・アサイヤスなど、世界中のアーティストに影響を与え、熱狂的な信奉者を生み出した伝説の傑作がエドワード・ヤン監督の生誕70年、没後10年となる2017年に4Kレストア・デジタルリマスター版で蘇る。
本作が最初に日本で劇場公開された時は3時間8分版であったが、本作完成時の当初のバージョンである3時間56分版によって、その作品世界をより深く堪能することが出来る。マーティン・スコセッシが設立したフィルム・ファウンデーションのワールド・シネマ・プロジェクトとクライテリオン社との共同で、オリジナルネガより4Kレストア・デジタルリマスター版が制作され、光と闇の世界を体感できる時が遂にやってきた。
【ストーリー】
1960年代初頭の台北。建国中学昼間部の受験に失敗して夜間部に通う小四(シャオスー)は不良グループ〝小公園“に属する王茂(ワンマオ)や飛機(フェイジー)らといつもつるんでいた。
小四はある日、怪我をした小明(シャオミン)という少女と保健室で知り合う。彼女は小公園のボス、ハニーの女で、ハニーは対立するグループ〝217"のボスと、小明を奪いあい、相手を殺して姿を消していた。ハニーの不在で統制力を失った小公園は、今では中山堂を管理する父親の権力を笠に着た滑頭(ホアトウ)が幅を利かせている。
小明への淡い恋心を抱く小四だったが、ハニーが突然戻ってきたことをきっかけにグループ同士の対立は激しさを増し、小四たちを巻き込んでいく。。。
【キャスト】
チャン・チェン『レッド・クリフPartI& PartII』『黒衣の刺客』
リサ・ヤン
ワン・チーザン『カップルズ』
クー・ユールン『ヤンヤン 夏の思い出』『ラスト、コーション』
エレイン・ジン『ヤンヤン 夏の思い出』
【外装・封入特典】
・スペシャル三方背ケース
・ブックレット
【映像特典】
●日本版予告
●チャン・チェン(小四役)インタビュー
●25 周年キャスト・スタッフ集結! 第 53 回台湾金馬奨 舞台裏映像
●2017 年台湾・桃園映画祭インタビュー集[陳博文(編集)、杜篤之(録音)、余為彦(プロデューサー)]
※本商品は2枚組になります。本編ディスク:2層(Blu-ray) 、特典ディスク:片面2層(DVD)予定
※商品の仕様は変更になる場合がございます。
登録情報
- 言語 : 中国語
- 製品サイズ : 25 x 2.2 x 18 cm; 180 g
- 監督 : エドワード・ヤン
- 時間 : 3 時間 56 分
- 発売日 : 2017/11/2
- 出演 : チャン・チェン, リサ・ヤン, ワン・チーザン, クー・ユールン, エレイン・ジン
- 字幕: : 日本語
- 販売元 : Happinet
- ASIN : B074MW78MG
- ディスク枚数 : 2
- Amazon 売れ筋ランキング: - 143,422位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
VHSでソフト化されてからも何度も何度も繰り返し見ました。
LDも購入しました。
すべてのシーンを思い浮かべることが出来るほど見ています。
そのせいで、今回のリマスター版の翻訳がすんなり入って来なくて少し戸惑います。
一番戸惑うのは登場人物の名前です。
飛行機、ズル、モー、アルテヤオなどなど、聞き慣れた主要人物が違う名前で翻訳されていて少し混乱してしまいます。
往年のクーリンチェファンの皆さんも戸惑うのではないでしょうか。
暗いシーンがよく見えるようになったのは良いですね。
何をしていたのかよく分からなかったカットが鮮明に見えるようになりました。
鮮明すぎて、明るすぎて、記憶にある作品の雰囲気とは違うものになってしまっていますが、古い映画のリマスターではよくあることですのでそれも致し方ないですね。
もうひとつ、いろいろな音が聞こえるようになっている気がします。
このシーンでこんな音が流れていたのか、と思うことが何度もありました。
エドワード・ヤンが存命でリマスターに立ち会えれば更に良かったですね。叶わぬことではありますが。
しかし、何度見ても良い作品です。
映画館で見た時も、VHSのSD画質で何度も繰り返し見た時も、そして今回のリマスター版を見た時も、いつも毎回同じように素晴らしい作品だと感じます。
画質や音質や翻訳の違いに左右されない本質的な素晴らしさがこの作品にはあります。
技術や機器の向上によって時代とともに古くさくなってしまう作品も多くありますが、この作品にはそのような気配は微塵もありません。
この素晴らしい作品が再び陽の目を浴びてソフト化されたこと、そして今後も新たにクーリンチェをはじめて見る方が増えてゆくこと、そのことをとても嬉しく思います。
を中心に、不良グループの抗争、その家族の状況を描いているが、「ウェストサイド物語」のような青春ラブストーリーものでは終わらない深さがある。
それは、大陸から台湾に渡ってきた「外省人」の内面を表しているからだろう。
1960年代の台湾の状況は作品の冒頭で簡単に語られるが、それだけではピンとこないところもあるので、当時の台湾についてわかるところを少しだけ書いてみた。
太平洋戦争終結後大陸から渡ってきた人たち(外省人)は、戦前日本人が住んでいた日本家屋に住み、多くの人たちが政府や国営企業の要職に就いていたようだ。主人公やその友達も日本家屋に住み、日本人の忘れ物の日本刀を家で見つけたりする。主人公の父親は公務員だし、友達の家も経済的には恵まれている。
外省人は台湾語を話していなかったようで、不良グループのボスが台南から戻ったとき「俺も台湾語が上手くなった」と話すくだりがある。
台湾は外省人が支配しようとした歴史があり、台湾出身者との軋轢もかなりあった(いつも嫌味をいう八百屋は台湾出身者と思われる)。一方で、大陸出身者も共産主義排除の動きから追及を受けることもあり、そんな理不尽なところは主人公の両親が尋問を受けるエピソードに盛り込まれている。一見、恵まれた外省人たちも必ずしも居心地の良い状況ではなかったのだろう。
そんな背景を知って観ると、外省人として台湾にいても良いことがないという想いが大陸に戻る夢を抱かせるが、それはかなわないとも悟っている大人の焦燥感や、大陸には興味のない子供に大人の苛立ちが伝わって社会の閉塞感から徒党を組んで暴力に走るところも理解できる。
クライマックスにシャオスーが「君を救うことができるのは僕だけだ」と言ったことに対し、「私はこの社会と同じ。変わることはないわ。」と返すシャオミンの言葉は、男の支配欲を嫌う言葉にもとれるが、裏に当時の台湾の置かれた支配状況に対する反発が表現されたものだと思えた。この言葉が何故か心に響く。
ストーリー以外の部分でも、無駄のないエピソード構成、計算し尽くされた台詞回し、登場人物たちを追い回さず固定された枠内で登場人物たちを捉えるカメラ、夜の闇と昼の光のコントラスト、魅力的な演技と全てが完璧で3時間56分という長さが全く気にならない素晴らしい出来になっている。
エドワード・ヤンの1960年代の台湾への想いが伝わってくる、一度は観ておきたい、何度でも観たい作品だった。
特典映像のシャオスーとその兄役、父親役も本当の家族であり、父親との関係やエドワード・ヤン監督の演技指導などがチャン・チェンのインタビューで知ることもでき面白かった。
この映画に関しては、終戦直後の復興期の台湾を舞台にした哀切に満ちた青春ラヴ・ストーリーとも観られるし、戦後中国から移住してきた人々と元々台湾に暮らしていた人々の葛藤をメタファーにした社会派映画にも観られるし、光と闇の対比を徹底的に追及したアート映画にも観られるし、そういう全ての要素を包括した映画にも観られるし、或いは上記の様な私の浅い観方を全て否定した途轍もない映画にも観られるし・・・と様々な要素を内包した奥の深い映画だと思いました。私も物心ついてから、膨大な数の映画を観ましたが、本作はあらゆるジャンルや時代からも逸脱した、傑出した作品である事は論を俟たない事実だと思います。特にラストのショッキングなシーンは色々な解釈が成り立つと思いますが、私は60年代以降も問題が山積していく台湾の未来を予測した象徴的シーンに思えましたがどうでしょうか。
約4時間という異例の長さを誇る上映時間の為、そこだけ特化して語られがちですが、ただ長ければいい訳じゃないので、長いなりに必然性が要求されると思いますが、私が観た限りでは余計な部分のない、必然性のある長さの映画に思えました。人によっては長すぎて集中力が持たないという方もいらっしゃるとは思いますが、何とか耐えて観る価値のある映画だと思います。あと、あまり真面目に観ないで、肩の力を抜いてリラックスして鑑賞する事をお勧めしておきます。映画館で観た際は、途中休憩なしで、微動だにしないで映画に集中しないとならないという、空前にして絶後の体験でしたが、映画として面白かったので、何とか集中できました(3時間くらいで背中が痛くなりましたが、我慢しました)。
ブルーレイではないので、映画館で観た時の4K並みの画質でないのが残念ですが、その光と闇の対比はこの画質でも素晴らしく、かなり気を使った撮影だったのが判ります。
このレビューを書くにあたり、日曜日に全部観たのですが、最初に本編を4時間、次にオーディオコメンタリーでまた4時間、次に特典映像を2時間、と一日の殆どをこの映画に費やしてしまいましたが、そこまでする価値のある映画だと思います。最初は題名からミステリ映画かと思ってましたが、確かにそういう要素もありますが、そういう狭い括りを超えた偉大な作品でした。
監督はハリウッド風の商業的娯楽映画はあまり好きではなかったらしいですが、そういうエンターテインメント映画が好きな方にも、芸術性を重視した文芸映画が好きな方でも推奨できる要素のある映画だと感じます。長生きしてもっと活躍していたら、ノーベル文学賞受賞もあったかも。
スタッフ&キャストのその後に小明役のリサ・ヤンという人のその後がどこにもない様ですが、何かあったのでしょうか。印象的な演技だったので気になります。
映画が好きなら一度は通過儀礼で観なければならないシンプルな大作映画。是非ご鑑賞を。
蛇足ですが、クーリンチェの漢字変換はどうすればいいか問い合わせた所、変換出来ないのでカット&ペーストで対応してください、との事です。
なんか胸にモヤモヤした感じが残る良い作品でした。
いつの時代にも男を惑わせる天性の小悪魔的な女性はいると思います。
それをドロドロ感なくあっさり演じてる所が妙に生々しい。
出演人物が多いので2~3回じっくり観た方がよりわかりやすいと思います。
幼さの残るチャン・チェンがとても可愛らしかったです。
全篇を深い閉塞感と絶望感が支配しており、少年の恋がうまくいかず、最後に手違いから少女を刺し殺してしまう悲劇の真の理由は、人々が引き裂かれ、深く対立する生を生きているからだろう。元カレの死にショックを受けて学校を休んだ少女が久しぶりに登校し、彼女に少年が告白するシーン。ブラスバンドの練習音が、たまたま告白の数秒だけ休止する、全篇でもっとも美しいクライマックスだ。だが、貧困のどん底にある少女は、「社会は絶対に変らない」と信じている。彼女は、最後の終幕、「私を助けるですって? 私を変えたいのね! 私は、この社会と同じ、私を変えることなんかできない! 自分勝手だわ。何様なの!」と少年を嘲笑し、絶望した彼は、思わず彼女を刺してしまう。恋敵の少年を刺すはずの小刀で。
傑作という評判が伝説のようになっていて、かなり期待して観ました。
不良少年グループの抗争が映画の軸であり、タイトルどおり殺人事件が起こるわけですがハラハラドキドキの映画ではありません。思春期の若者の繊細な感情を扱う映画です。
映画には評論家だけが喜ぶ類の芸術映画があり、高尚すぎて、ほとんどの観客が置いてけぼりということもありますが、
この作品、役者は素晴らしく、映像は美しく、演出は見事なので最後まで見せてしまう魅力はあります。
でも最高の名作映画って、3時間でもあっという間に感じられるもの。これは4時間近い、正直、長いと感じました。
もう少しそぎ落としても成立したと思います。
この映画のすべてのエピソード、人間関係、内的世界を静かに覆い、
するどいヤリのように貫いていく。
トニー・ガトリフ監督の「モンド」や、
ヘクトール・バベンコ監督の「ピショット」を
観た後に感じた、静かに乱れた気持ちを思い出す。