2幕 クラウス・ヘンネベルク 台本 ※世界初収録
出演者: リア王…ボー・スコウフス(バリトン)/ゴネリル…カーチャ・ピーヴェック(メゾ・ソプラノ)/リーガン…ヘレン・クォン(ソプラノ)/コーデリア…シヴォーン・スターグ(ソプラノ)/グロスター伯…ラウリ・ヴァサール(バリトン)/エドマンド…マルティン・ホームリッヒ(テノール) 他/ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団/ハンブルク歌劇場合唱団(合唱指揮…エベルハルト・フリードリヒ)/シモーネ・ヤング(指揮)/カロリーネ・グルーバー(演出)/ロイ・スパーン(装置)/メヒトヒルト・ザイペル(衣装)/ハンス・テールステーデ(照明)/ケルテティン・シュースラー=バッハ(ドラマトゥルギー)
2014年 ハンブルク歌劇場 ライヴ収録/収録時間:156分(BDのみ+20分ボーナス…メイキング・オブ・リア王)/音声:《BD》ステレオ2.0/dts-HDマスターオーディオ5.1/字幕:独(原語), 英/画面:16:9/REGION All(Code:0)
20世紀における偉大なオペラ作曲家の一人、アリベルト・ライマン(1936-)の「リア」は、タイトル通り、シェイクスピアの「リア王」を元に、クラウス・ヘンネベルクが台本を書いた作品です。バイエルン州立歌劇場の委嘱作として1976年から1978年にかけて作曲され、1978年6月にD.フィッシャー=ディースカウの主演で世界初演が行われました。20世紀のオペラとして格段の人気を誇り、2013年には日本でも初演が行われるなど、認知度も広まっています。もちろん現代音楽の常として、強烈な音響(クラスターや微分音)が至るところに用いられていて、一見難解な印象も受けますが、実は、これこそが複雑な心象風景を表現するにはうってつけ。自己欺瞞、裏切り、怒りや悲しみなどの感情に沿って音楽が大きくうねっていく様子からは、確かにロマン派や古典派の音楽では味わえない直截的なエネルギーを感じることができるのではないでしょうか。シモーネ・ヤングは後期ロマン派から現代にかけて、鋭い解釈と雄弁な演奏をすることで知られている女性指揮者。今回もハンブルク・フィルを完全に手中に収め、見事な音楽を聞かせています。タイトル・ロールのスコウフスをはじめとした歌手陣も、この難しい作品を完璧に歌いこなしています。現代音楽が苦手な方にもオススメします。