1956年の映画だからご祝儀の意味も足して5つ星とします。しかしこんな話だとは全く知らなくて。白黒映画、1865年の設定、南北戦争が終わり帰郷する三兄弟。何年も前に戦死したと聞かされていた兄弟が戻った故郷は戦争で荒れ果てていて、生き残りも少なくて。
親父も殺されたが母と末の弟だけは細々と生きていて。長兄の幼なじみで許嫁同然だった隣家の娘は一家が亡くなり既に末弟と結婚して一緒に暮らしていた。彼女と結婚する事だけを心の灯火に生きていた長兄は帰って来てそれを知る…。
とても見ていられない。この様な状況はお話ではなく今現在も世界の内戦や紛争の各地で普通にある話でもある。略奪、一家滅亡、再生困難。心の葛藤が加わる三重苦、四重苦。兄たちも母も娘もかつての恋仲を知っていて尚かつ、これからも家族として生きて行かなければならない。どんな未来があると言うのだろう。
名作以上の話に私の中では映画を越えてしまっていました。でも5つ星です。こういう映画から、他国の事ではあっても戦後復興に手を貸す現代の日本になってもいいなと感じています。