日本でただひとり伝統的な焼き畑を守り続ける椎葉クニ子さん。
土の中の生き物と一体となり、命を循環させる「おばば」の営みを追った。
【内容】
今なお秘境といわれる宮崎県椎葉村。その最深部で、夏になると山に火を放ち、焼き畑を作る「おばば」椎葉クニ子さんが暮らしている。
焼き畑といっても大規模開発による略奪的な焼き畑ではない。毎年焼く場所を変えながら少しずつ畑を作り、4年収穫したら放置して森に返す。そして30年周期で山全体を一巡する。
年老いる前に切られた木々は、すぐに新たな芽を出し新たな循環が始まる。人が焼き、「かく乱」することで、森は若返り、畑の作物だけでなく、山菜やきのこなどさまざまな恵みを生み出す。
かつて日本中が森を再生するための焼き畑を行っていたが、今でもこうした焼き畑を続けているのは椎葉クニ子さんただひとり。
この山で暮らしていくため、代々伝えられた焼き畑用の「種」を守るため、クニ子おばばは山の神に祈りを捧げて火を放ち、その恵みを日々の糧とする。
草木や、土の中の生き物たちと同じように、人間が自然の循環の一部となって暮らす最後の風景を、椎葉村の四季の映像と、特殊撮影を駆使して描く。
【語り】
菅原文太
【特別仕様】:30ページ以上のブックレット付きデジパック仕様(予定)
【特典映像】:内容未定
★第38回 放送文化基金賞 優秀賞(ドキュメンタリー部門) 受賞
★椎葉村を舞台に、柳田國男は日本の民俗学の出発点といわれる「後狩詞記(のちのかりことばのき)」を著した。
椎葉村は日本の伝統文化を残す、非常に貴重な場所として知られる。
本編49分+特典(予定)/16:9/1920×1080i FullHD/ステレオ・リニアPCM/日本語字幕付/一層/カラー/チャプター付/ブックレット付き特製パッケージ仕様(予定)