いいです。ブルーレイは。音質のほうはブルーレイじゃなくてもできるかもしれないけど(ただ、
NYフィル・イン・平壌[Import DVD
]、こちらのほうは、ホームシアターシステムがあればなんら問題ないかもしれないけど、音がくぐもります、ご注意を)、まあ、DTSで再生する場合は何か違いが有るのかもしれないけども、映像に関してはやはりブルーレイディスクじゃないといけないのでしょう。映像の透明感が違うとも、シャープでクリアだとも思い、やはり文句なく美しいです。ただ、
NYフィル・イン・平壌[Import DVD
]は、少々難ありだけどもメニューにコンテンツの一部を使用して多少豪勢さがあります。再生に用いているPCの、映像エンジンなりブルーレイディスクドライブに問題があるのかもしれないけども、再生環境に問題がないとしたらこれはどうかと。だってDVDと比べて貧相・・・
下らない話は置いといて、2008年、ニューヨーク・フィルハーモニックが平壌で演奏した時の映像だそうで、平壌の風景も映像に収められています。ブックレットの解説によればニューヨークフィルハーモニックが来るとかで国を挙げての宣伝をしたりとかしていたそうで、この国と比べてまた、30年ぐらい遅れてるような気がするけども、ニュース等で伝えられる情報から想像してるより遥かに豊かそうに見えて驚くかの国の内情、やはり、このブルーレイディスクに収められているニューヨークフィルハーモニックのインタビュー中心に構成された同楽団の平壌滞在ドキュメントも言うとおり、同楽団の前でだけ見せる顔なのかもしれないけども。
同国で演奏されたコンサートのほうですが、固さみたいなものは見られたものの(やはり緊張するのでしょう)、全体的に見てがちがちに緊張しているわけでもない、このブルーレイディスクに収められてるドヴォルザークの交響曲第9番はとても表現が豊かだし、非常にまとまっていて一聴くらいはするべきだと思います。個人的にはロリンマーゼル指揮のこの楽団が演奏した、ドヴォルザークの交響曲第9番が一番素敵だと思ってるわけですが。表現力と言うと第4楽章のクライマックスで、もたい演奏をしていると言う人もいるかもしれないけども、何か心の奥底からの感情の動きみたいなものを、とても強く表現している小節で最後部のフォルテシモとか、ゆったりしたテンポ(この商品収録の物は、特にゆったりしているわけだけど)とても良いと思いました。一つの例ですが、ロリンマーゼル氏指揮のニューヨークフィルハーモニックの演奏を収録したものを探していた理由でもあります。
曲目は北朝鮮国歌、愛国歌(で良いと思うんだけどもどうもハングル詳しくないので)、アメリカ合衆国国家、星条旗、ワーグナー作曲ローエングリン第三幕への前奏曲、ドヴォルザーク作曲交響曲第9番、ジョージ・ガーシュウィン作曲パリのアメリカ人、ビゼー作曲アルルの女第二番、バーンスタイン作曲キャンディード序曲、そして最後のアリランへと進むわけですが、アメリカらしいと言うかそう言う選曲だと思いました。交響曲第9番もお勧めなのですが、パリのアメリカ人と言う曲は20分以上の長尺演奏で、長いのは割と好きとか、音楽好きだから苦にならないとかじゃないときついかもしれないけども、アメリカっぽいコミカルな曲で、実に愉快なアメリカっぽい曲です。ディズニーなんかに出てきそうな、この演奏はかなりリラックスしているので、中々楽しい雰囲気が伝わってきます。それに断片的だけどもかの国の情報が映像に載って出てくる、そういうことで、お勧めできそうです。DVDとブルーレイの売り方に関して発売元になにやら文句言いたい気もするのですが、それは商品の問題ではないので、買ってはいけないと言うことではないですね。